概 況

7―9月期の実質国内総生産は前期比で0.7%、年率換算では2.6%減少し、戦後初の四・四半期連続マイナス成長となった。
岐阜県景気動向指数(8月)は、先行指数(62.5%)が6ヵ月振りに、一致指数(75.0%)は13ヵ月振りに50%を上回った。
岐阜県鉱工業生産指数(9月)は機械工業の低下を主因に前月比1.6%の低下。
10月の有効求人倍率は、岐阜県は3ヵ月連続上昇、全国は統計開始以来最悪。
全国の企業倒産件数(11月)は、前年同月比5.3%減となり、23ヵ月ぶりに前年を下回った。
10月の機械受注(船舶・電力を除く民需、季調値)は、前月比12.5%減の7,911億円となり、5年ぶりの低水準。
利用関係別でみた岐阜県の新設住宅着工戸数(10月)は、持家が14.3%増となり98年5月以降プラス基調。
11月の貸出・資金吸収動向による金融5業態の貸出残高の減少率は、調査開始以来最大。都銀等がマイナス幅を拡大する一方、地銀は0.2%増と3ヵ月ぶりに増加に転じた。


1 景気動向

(1) (財)岐阜県産業経済研究センターの景況調査
当センターの「岐阜県の景況調査」による10−12月期の景況DIは▲56.9(前期比25.2ポイント増)となり、調査開始以来の最低水準を記録した7−9月期に比べ大幅な好転をみた。99年1−3月期の見通しは13.4ポイント増の▲43.5と、引き続き大幅な好転を予測している。

(2) 日本銀行企業短期経済観測調査
日銀短観(12月調査)による主要企業の業況判断指数(DI)は、製造業が▲56、非製造業が▲41となり、いずれも前期比5ポイントの悪化をみた。製造業はバブル崩壊後の最低値だった94年2月(▲56)の水準に並び、非製造業は94年5月(▲42)以来の水準に落ち込んだ。中小企業では、製造業が▲60(3ポイント減)と67年8月の調査開始以来の最悪を更新したが、非製造業は▲43(1ポイント増)となり、83年5月の調査開始以来最悪であった前期に比べわずかながら好転した。96年11月調査以来約2年ぶりの改善。12月までの予測は、主要企業では製造業、非製造業ともに好転を見込む一方で、中小企業は製造業では横ばい、非製造業では再び悪化。

(3) 十六銀行・共立総合研究所の景況調査
 十六銀行の「企業動向調査」による7〜9月期の総合判断指数(BSI)は▲59.4(前期比1.8ポイント減)となり、前期に続き過去最悪記録を更新した。5期連続の悪化。10〜12月期見通しは▲52.0と6期ぶりの改善を予測するが、過去4番目の低水準。
共立総合研究所の「景気動向調査」による7〜9月期の業況判断DIは、前期比7.5ポイント増の▲31.4となったが、これは「悪化」企業割合の減少によるもので、「好転」企業割合は横ばい。10〜12月期は▲7.5(23.9ポイント増)と大幅な改善を見込むが、99年1〜3月期は▲13.3(5.8ポイント減)と再び悪化を予測している。


(4) 景気動向指数
 景気動向指数(8月)の一致指数は、岐阜県が75.0%、全国は25.0%となった。岐阜県は、先行指数が6ヵ月振りに、一致指数は13ヵ月振りに50%を上回ったが、短期的な変動の可能性もあり、今後の動きを注視する必要がある。全国は、9月の先行指数が12ヵ月振り、一致指数が14ヵ月振りにいずれも60%となり50%を超えたが、10月は先行が42.9%、一致が50%となった。





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