全体的な構成比の特徴としては、鉱業、製造業、建設業、卸売・小売業の構成比が高く、金融・保険業、サービス業は低いことがあげられるが、こういった産業とDIの変動で対応させた景気動向との関係を比較する。製造業は成長率についても総体的に高いため、その伸びが大きいときは岐阜県の全般的な景気動向は良くなっている。建設業の成長率の動きは、景気後退期における景気動向と似ているが、不況時の景気対策で公共投資などが行われることが影響しており、タイム・ラグを持った形で景気上昇期に突入している。また、こういった政策は全国レベルよりも効果が見られるようだ。卸売・小売業については1980年代は構成比が高いため、その成長率は岐阜県の景気への影響は大きかったが、90年代にはいると構成比の成長率も全国レベルと差がなくなっている。次に、全国レベルでは1977年、1979年、1981年、1985年、1989〜91年といずれも景気上昇局面とサービス業の成長率が高い時期が一致しているが、岐阜県の産業の中でサービス業は構成比が低いため、両者にはずれが生じており、岐阜県の景気動向へのサービス業の成長率の影響は比較的薄いようだ。
一方、各産業全般的に見て、岐阜県は成長率の山と谷の変動が激しく、山の高さと谷の深さの格差が大きいため、集計したGDP成長率に関しての全国レベルよりは多少低い水準で山と谷の変動の回数が多く、悪いときの落ち込みは激しい。 |




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