■趣味が仕事に!
自然を活かした総合プロデューサー

 アウトドアコーディネーツ(岐阜市須賀)
 洞口社長


 岐阜市に「建設省から吉本興業まで」顧客にしている会社、アウトドアコーディネーツがある。
同社は

  1. あらゆるアウトドア活動に関する相談・指導
  2. 開発に先立ちフィールドの持つポテンシャルを探る調査・研究
  3. 自然環境を活かしたソフトプランの制作・提案
  4. 野外活動施設のレイアウトプランの企画・設計

などを行っており、関連業務を含めると非常に多岐に渡っている。

 同社の社長である洞口健児氏は、以前都内にある大手教育出版会社に勤めていた。その後岐阜でその出版社の代理店となったが、その傍ら、子供達に学校での勉強はもちろん、実体験を踏まえたアウトドアも教えるという一風変わった塾も経営していた。しかし、「30歳までにやりたいことはすべてやった。これからは好きなアウトドアスポーツで、青春のやり残したことをしたい」と考え始めていたのである。

洞口社長は子供の頃からアウトドアスポーツが好きで、乗馬やカヌーを楽しんできた。「アウトドアには人間の全ての知恵が含まれている。これからは、自分が動いたことが結果となり、自分のノウハウでやっていきたい」と思い、現在の会社を開業したという。

 洞口社長は「アウトドアスポーツは本来はクワイエットスポーツ(Quiet Sports)のことをいい、日本のアウトドアはアメリカでいうモータースポーツのこと。自然歩道をバイクで走破したというニュースが平然と流れる日本は恥ずかしい限りだ。本来のアウトドアスポーツは自然環境を壊したりなどしない」と日本のアウトドアブームに疑問を感じている。このことが業務を進める上でのポリシーにつながっている。つまり、「グリーンツーリズム−自然との共生」を念頭に置きながら業務を推進しているのである。

 同社は冒頭でも紹介したが、同社は幅広い顧客を持っている。が、その多くは県や市町村といった行政機関であり、キャンプ場や自然公園の建設のための事前調査や基本構想、基本設計が多いという。実施設計に関しては大手コンサルタント会社が行うのだが、「大手コンサルタント会社にはアウトドアに関するノウハウがないようだ。アウトドアを実際に経験した者も少なく、プロジェクトに対する思い入れも少ない」と洞口社長は手厳しい。洞口社長はこのようなことのないよう「実際に現地で何日も宿泊したり遊んだりして、太陽はどちらの方向から昇り沈むのかといった基本的なことを肌で体験し、基本構想を立てている」といい、「プロジェクトを進めるに当たっては、この土地で何ができるかといったフィールドのポテンシャルのしっかり把握することが重要である」と熱っぽく語った。

 最近の活動状況でもそのことを実際に実行している。「上石津町の水嶺湖の湖水面の利用に関するプロジェクトの事前調査、基本構想企画建設に携わったが、とにかく暇を見つけては現地を歩き回った。湖にカヌーを浮かべ遊んだりもした。また、何日間も現地に宿泊した。実体験を元に計画したので、非常に満足したものができた。評判もいい」と語り、プロジェクトに対する社長の思い入れの程が伺える。

同社は洞口社長だけの非常に規模の小さい会社だが、プロジェクトごとに優秀なスタッフを集め、大きな会社に負けない力を持っている。「規模は大きくしたくない。この形態が一番ベストで、本当にいい仕事ができる。今後もこの形態は崩さない」と強調していた。