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■天然木を大切に使うギフカコー 岐阜加工ベニヤ製作所(岐阜市手力町) |
岐阜加工ベニヤ製作所(以下「ギフカコー」という)は、「メーカーとしての自負を持て」を経営理念として掲げている、壁面用化粧合板を柱とした建築用・木質系複合材料メーカーである。
創業は昭和21年。以来、天然木化粧合板を中心に、徐々に事業を拡大していき、昭和62年には事業部制−@化粧合板AパネルBLV(ラッピングVカット部材)C住器DフロアE単板の六事業部−を導入した。
最近のギフカコーの取り組みを2つ紹介しよう。
まず「有害物質対策」である。ギフカコーで扱う製品はすべて居住空間を提供する製品。このため、有害物質(特にホル}リン)の入った接着剤や塗料をゼロ又は低減しようとしている。これは業界全体の流れでもある。
もう1つは岐阜県産材の「長良スギの活用」である。今まで、スギは木質が柔らかいため、床材としては不向きとされていた。しかし、県林業センターとの共同開発で、スギを圧密加工し、集成加工を施すことにより床材として利用できることを可能とした。現在、梶原岐阜県知事と五島泰嗣社長の連名で特許申請も行っているという。五島社長は「スギを使用する場合、普通の木材よりも圧密加工という工程を取らなければならず、現状ではどうしてもコスト高になってしまう。しかし、県有施設にも使用され始めており、今後は県内各地に普及させていきたい。」と意欲を燃やす。
ギフカコーは従業員150人、グループ全体で200人という企業であるが、30歳未満の従業員が50人と、業界の中でも平均年齢が若い企業である。つまり、この若い人材をどう将来に結びつけていくかが企業発展のカギとなる。五島社長は、「職人的な技術、熟練技術が必要な仕事もあるが、機械化が進み非常に少なくなってきている。また、各事業部とも木材を扱うことは扱うが、機械も技術も製品も全く違う。だから、若い人たちには各事業部でいろいろな仕事の機会を与え、モノ作りをしっかりと覚えてもらいたい。モノ作りは実体験で覚えなければいけない。」と力説する。
成形ブロックパネル
表面突版にはウォールナッ
トを使用(小樽市博物館)スライサー1号機
ギフカコーの関連会社に「ジーケィアイメックス」という原木・合板等の輸出入業務を行う会社がある。五島社長はこの会社の社長も兼務しているが、「日本で美しい木目を持つ銘木と呼ばれるものは非常に高価。工業製品の中に天然材をいかすには、結局外材に頼らざるを得ない。このため、突板用の丸太を輸入するため北米に社員を駐在させている。やはり、日本向けには日本人の感性で、実際に見て選ばなくてはいけない。」と五島社長は話す。
創業から半世紀が経過した。五島社長は、今後の経営方針について、「本業である天然木や突板の生かせる事業を更に展開していきたい。」と積極的に新しい柱を模索していた。