もっと民主主義を

辻オルガン代表
辻 宏


 

 厚生省のエイズ問題、福祉事業補助金関係の不正など日本の国家官僚組織が今日ほどその醜態を現したことはかつてなかった。これは近頃急に国家官僚たちの性質が悪化し、突然悪事を働き出したという事ではないだろう。今までは見えないところにあったものが情報公開、被害者の勇気ある告発などの力で見えてきただけだと私は考えている。もしそうだとすれば、日本は今だんだん悪くなっているのではなく、悪事が現され浄化されつつある、よい時代に差しかかっていると判断できるし、喜ばしい事である。だた浄化のスピードとその効果が問題である。

 一部の者にせよ国家官僚がこのような悪事を働けるのは、補助金行政と利権の仕組みにあることは既に広く知られている。したがってより良い将来のため補助金行政による国家の自治体コントロールを排除して行くことが急がれる。それには県民が地元の国会議員に働きかけることも重要であろうが、それにも増して県知事、県職員を応援し励ますことが重要であろう。幸い我らの梶原知事は自治体の自治には強い意志を持って居られるようなので、大いにその点で力を発揮されるよう応援したい。

 情報公開にしろ、経済のビックバンにしろ戦後の日本が迎える大変革の中心である。制度の改善はもちろん必要なのだが、その前に主権者の意識の大転換が重要である。今までのように政府や県庁の言うことを「上からの・・・・・が」といった言い方からは、今からでも遅くないから、卒業しよう。主権者である我々の「上に」は何者もいないのだ。総理大臣をはじめ国家公務員、地方公務員はすべて国民の公僕であり、同時に我々と同じ人間である、すなわち我々と公務員は対等・平等なのだと言うことを常に意識しよう。揉み手をして官僚に取り入り、仕事を頂くと言うような考え、態度、言葉遣いを捨てよう。表面的には官僚にへつらい、裏では談合で全てを自分たちで取り仕切るような人々は岐阜県とは無縁だと信じたい。そのような二重人格的方法は金儲けにはなっても、補助金行政の悪習を助長するもので、社会人として恥ずかしい事だ。指名入札制度と共存した、いわゆる談合体質は海外各国からの自由化圧力によって日本から消え去るのは時間の問題だが、その前に日本人自身の手で、特に岐阜県人が率先して新時代の見本を日本中に示したいものだ。