活発な東アジアとのビジネス交流!
〜新たなるビジネスパートナーを求めて〜


 

 アジアを「世界の成長センター」と呼ぶようになって久しい。アジア全体の経済成長率は94年の8.4%から95年は8.0%となり、ややその成長率に陰りが見え始めている。しかし、他の地域と比べると経済成長率は依然として高水準を保っており、「世界の成長センター」と呼ばれるに値する成長を続けている。

 その中でもアジアの高成長の中核を担っている中国やインドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、そしてアジアNIESと呼ばれる香港、韓国、シンガポール、台湾を見ると、全世界輸出に占める割合は17.0%(94年)、全世界輸入に占める割合は17.1%(94年)を占めるまでになっている。また1人当たりGDP(ドル換算)を見ると、大半のアジア諸国が毎年増えており、香港、シンガポールに至ってはそれぞれ23,231ドル(95年)、28,024ドル(95年)とイギリス、イタリア、オーストラリア等一部の先進国を凌ぐまでに成長している。なお、アジア諸国の中ではシンガポールが、消費者物価上昇率1.7%(95年)、経済成長率8.8%(95年)と最も優れている。

 このような中、(財)岐阜県中小企業振興公社主催による「アジア中小企業ビジネス交流会'96ぎふ」が、去る11月11,12日に岐阜市内で開催された。この交流会は、岐阜県内及びアジア諸国の中小企業経営者、そして国際機関や国、県等が一同に介し情報交流と具体的なビジネスの推進を図ることを目的に開催されたものである。今回の交流会は昨年に引き続き開催され、インドネシア、韓国、マレーシア、シンガポール、スリランカ、タイの6カ国23社、29人と国連工業開発機関東京事務所(UNIDO)、アジア生産性機構(APO)、アセアンセンター、中部通商産業局、県商工労働部や県内中小企業35社が参加した。

 この交流会に参加した各国企業関係者の中には、既に日本企業と合弁事業等を行っている企業もいるが、

等、この交流会の成果に各国企業関係者は非常に期待をしていた。

 交流会では、機械、電気、プレス、プラスチック、金型等業種別にビジネスラウンドテーブルセッションや個別懇談が設けられ、特に個別商談では企業パンフレットは当然のこと、商品サンプルを持ち寄りながら、より具体的な商談が活発に繰り広げられた。事実、この懇談会から技術提携や委託加工等の業務のほか、海外企業から県内企業に対し金型・精密部品の製作依頼等もあり、この懇談会から新しい交流を予感のさせるものであった。

 今回主催した(財)岐阜県中小企業振興公社は、今回の交流会に対し「中小企業であっても海外を視点においた経営活動が必要であり、海外企業との交流により情報収集はもとより、ビジネスチャンスを拡大することが可能となる。今回は2回目の開催であるが、海外から参加した中小企業はそれぞれ交流しようとするビジネス分野を持って来岐しており、これに対する県内中小企業の姿を見ていると国際化の中で生き残りを図る中小企業の活力が感じられた。」と話していた。

 

<問い合わせ先>

財団法人岐阜県中小企業振興公社 下請振興課 海外交流対策室
岐阜市薮田南5丁目14番53号 岐阜県県民ふれあい会館10階
Tel:058-277-1092 Fax:058-277-1095

 

<出典>

経済企画庁調査局編「アジア経済1996」
経済企画庁調査局編「平成7年版世界経済白書」
岐阜新聞(平成8年11月12日)
(財)岐阜県中小企業振興公社「公社NEWS、NO.209」


<参考1>95年のアジアの成長・物流パフォーマンスの評価

区分 経済成長率(注1) 消費者物価上昇率(注2)
1 シンガポール 8.8 1.7
2 マレーシア 9.5 3.4
3 韓国 9.0 4.5
4 タイ 8.6 5.8
5 台湾 6.1 3.7
6 中国 10.2 17.1 ×
7 ベトナム 9.5 12.7 ×
8 インドネシア 8.1 9.4 ×
9 ミャンマー(94年)* 6.8 24.1 ×
10 インド 6.2 9.5 ×
11 香港 4.6 8.9 ×
12 フィリピン 4.8 8.1 ×
13 パキスタン* 4.7 12.9 ×
14 北朝鮮(94年) 1.7 × - -
15 ロシア極東 4.0 × 7.9 -
(注)
  1. 成長率:◎8%以上、○6%以上8%未満、△4%以上6%未満、×4%未満
  2. 物価:◎2%未満、○2%以上5%未満、△5%以上8%未満、×8%以上
  3. *は、年度の数値
  4. ベトナムは小売物価上昇率
  5. ミャンマーは、ヤンゴン消費者物価上昇率
  6. ロシア極東の経済成長率はロシア全体、物価はロシア極東の1〜9月期の数値
出典:経済企画庁調査局編「アジア経済1996」

 

<参考2>アジア・大洋洲各国の景気動向の違い

94年→95年の成長率の変化(注1) 過去10年との比較(注2) 96年の成長予測(注3)
(1)成長加速グループ
ベトナム(高成長下で加速) 95年並み
インドネシア(〃) 95年並み
ミャンマー(〃)
パキスタン(低成長下で加速) 加速
(2)成長率不変グループ
マレーシア(高成長下で不変) 鈍化
韓国(〃) 鈍化
タイ(〃) 95年並み
台湾(中位成長で不変) 95年並み
インド(〃) 95年並み
フィリピン(低成長下で不変) 加速
(3)成長鈍化グループ
中国(高成長下で鈍化) 鈍化
シンガポール(〃) やや鈍化
香港(低成長下で鈍化) 95年並み
オーストラリア(中位成長で鈍化) 95年並み
ニュージーランド(〃) 95年並み
(4)経済低迷グループ
北朝鮮(マイナス成長) マイナス成長続く
ロシア極東(〃) マイナス成長続く
(注)
  1. 高成長は95年の成長率が7%以上、中位成長は5%以上〜7%未満、低成長は5%未満。ただし、ニュージーランドとオーストラリアは、経済が成熟化しているので、4%以上を高成長、2〜4%を中位成長と、別の基準で見ている。
  2. 「過去10年との比較」は。84〜93年の各年の成長率の単純平均と95年の成長率を比べた。は加速幅が3.5%以上、は0.5%以上〜3.5%未満、はプラスマイナス0.5%未満、は舞いなる0.5%以上及びマイナス成長の継続。
  3. ADB(アジア開発銀行)等の96年経済成長率見直しを95年の成長率と比較したもの。
  4. ベトナムは小売物価上昇率
出典:経済企画庁調査局編「アジア経済1996」