パソコン名人への第一歩。パソコン基本用語のお話
新沼俊彦((株)三菱総合研究所客員研究員)
今回の特集は、前回のお約束どおり、巷でよく聞くパソコン基本用語を集めてみました。いざ、「今日こそパソコンをかうぞ〜っ」と意気込んでお店に入っても、用語が分からなくて店員さんにも何も聞けず、すごすごとお店を後にした諸兄も中にはいらっしゃることでしょう。初心者だからといって臆する事はないのですが、この記事を読んでパソコン操作の一歩を踏み出していただけたらいいなと思います。
【ショップやカタログでよく見かける用語】
●OS(オーエスと読む。オペレーティング・システムの略)……基本ソフトともいい、パソコンのもっとも基本的な動きをコントロールするソフトウエア。代表的なOSにウィンドウズ、マックOS、MS−DOSなどがあります。OSが違うと他のOS向けのアプリケーションは使えません。とりあえずこのことだけは覚えておいてください。OSについてはあまり深く考えない方が身のためです?ちなみにウィンドウズ95は一世を風靡しましたね。
●メモリー……パソコンで作業をする時のデータの一時的な記憶場所となる部品。いわば仕事机のようなもの。RAM(ラム)と呼ばれることもあります。机が広いと作業がしやすいようにメモリーの量が多いほど、パソコンでの作業は快適になります。(だからといって、いい仕事をするとは限りません!)現在、標準的なパソコンのメモリーは16MB(メガバイト)くらいです。商品の説明書きのところには大体何MBか書いてありますのでチェックしてみるとよいでしょう。後で増設も出来ますので、32MBのパソコンを買ったからといって回りに威張りちらすのはやめましょう。
●ハードディスク……フロッピーディスクの数百〜数千枚分のデータを記録できる大容量記憶装置。ソフトウエアや作ったデータを保存しておくために、今のパソコンには不可欠で、ほとんどの機種が内蔵しています。容量は大きいほどよく、最近は1GB(ギガバイト)以上が当たり前となっています。言ってみれば机の引き出しかファイルキャビネットの様なものですが、整理整頓が必要なのはパソコンも同じ。
●バイト……アルファベット大文字のBで表す、パソコンのデータ量を表す単位。1バイトは半角の英数字1文字分に相当します。メモリーやハードディスクの容量を表す単位として使われます。
●アプリケーションソフト……パソコンに個々の仕事をさせようとするときに使うソフトのこと。ワープロソフトや表計算ソフト、データベースソフト、通信ソフト、ゲームソフトなどを総称した言葉。これがひとつのパッケージとなって既にパソコンに内蔵されていることもあります。使いたいソフトのアイコンをダブルクリック(後で説明します)するだけで起動できます。
●CD−ROM……音楽用と同じ円盤にパソコンのデータを記録したもの。これ1枚に約600のデータを記録できます。最近はほとんどのソフトがCD−ROMで供給されるようになりました。
●モデム……コンピュータ同士の会話(データにやりとり)を行うため、デジタル信号をアナログ信号に換えたり、その逆を行う装置。パソコン通信やインターネット接続には不可欠のものでが、最近は既にパソコンに内蔵されている場合が多いので、説明書きなどで確かめてみるとよいでしょう。
【お店にあるパソコンを触るために】
最初に簡単に操作の仕方をお教えしましょう。今のパソコンは画面に絵のマークがいっぱい出ていて、その中からどれか一つを選ぶことによって行いたい操作ができるようになっています。絵の下には様々なソフトや命令(コマンド)のメニューが隠れていて、クリックすると画面が変わり、新しい画面が出てきます。基本的にその繰り返しによって目指す操作を行う仕組みになっています。
●マウス……マウスとは、”ねずみ”みたいに、ちょこまか動きながら画面の矢印を動かす道具、一目見ればわかります。マウスを机の上で動かすと底面のボールが移動を感知して、マウスの動きにあわせてディスプレイ画面の矢印マークが移動します。この矢印を画面に表示されている絵のマーク(アイコンという。)に合わせボタンを操作すれば、アプリケーションソフトが動き始めるから不思議。これであなたもコントロール自由自在となるはずですが、実際にやってみると肩に力が入り”思ったところに矢印が行かない!”もどかしさを感じるはず。しかしあえて言わせてもらいましょう。それを乗り越えてこそパソコン名人になれるのです。大丈夫、隣のマニア君も初めてのマウス操作ではもどかしさに”身もだえ”したハズ!
●クリック……マウスのボタンをカチッと1回押す操作を言います。ちなみにカチカチッとすばやく2回続けて押す操作をダブルクリックといいます。
●ドラッグ……マウスのボタンを押し続けながらマウスを動かす操作のこと、文章や画像のコピー、移動やアイコンを移動させたりするときに使います。
●メニューバー……画面の1番上に「ファイル」とか「編集」などのメニューが表示されている帯のことをメニューバーといいます。ここをクリックあるいはドラッグすると下に長く新しいメニューが表示されます。
いかがでしょうか?遠い国の言葉みたいに聞こえていたパソコン用語も少しは身近に感じられるようになったでしょう。まだまだたくさんの用語がありますが、マウスを操作できるようになればお店でいろいろと「お試し」できるし、店員さんも親切に説明してくれることでしょう。そして大事なことは知ったかぶりをしないこと。さあ、だんだんパソコンに触りたくなってきたころでは?