| インタビュー |
| み ん な の 笑 顔 を 見 た い か ら ・ ・ ・
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| (有) ノ バ 代表取締役社長 田中栄子さん
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―会社設立のきっかけは何ですか? |
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田中:主人の自動車販売会社から、平成9年に保険コンサルト部門だけを独立させて会社を設立し、平成11年には介護部門を追加しました。
会社の特徴は、“お金”と“人間”と“心”の3本の柱です。生きるためにどうしても必要なお金についてのお手伝いを行う保険コンサルタント部門、困っている人を支えるためにいい人達の提供を行う介護支援部門、 心の幸せをみんなで考える場としての(ボランティアですが)メンタルケア部門により、新しい時代に向かって進んでいます。大切な3つが地域にそろうと、みんなの笑顔を見ることができると思って“ノバ(新しい星)”を始めました。相手の方にどんなふうにしてさしあげたら幸せになれるか、どういうふうに支えてあげられるのか、どういう状態なのかをいつも見ている『いのちすべておまかせ業』です。
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―起業の際、女性という点で障害となった事がありましたか? |
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田中:私は、これまで「男も女も無い、そんなことを言っている人はいないはず・・」と思って仕事に取り組んできましたので、会社を起こす時も、そういった偏見というのは自分自身の中には全くありませんでした。しかし現実は、パートなどで女性が働くということは認められても、“ 頭 ” になるという事はおかしいと受けとめられ、「車屋のかみさんをやっていればいいのに」とはっきり言われたこともありました。郡上は地方ですし、ましてや公的な介護サービスというものに対して、民間が、しかも全く異業種のノウハウも技術も何もない女性が進出するということで、世間ではかなり違和感を持たれていたと思います。
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―女性であることを会社経営に生かしておられる部分はありますか? |
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田中:女性だから、ではないかも知れませんが、社員全員が自分らしく自分の力を生かせるようにしたいと思っています。社員からの「えっ!」というような意見・提案を取り上げて実施するなど、社員が何かを得て、成長する場としての会社にしたいと思っています。私がたまたま社長としてやっていますが、社員1人ひとりが、立派な経営者と思って接しています。私の出来ない所をフォローし、みんな本当に立派に良くやってくれています。ノバはそういう集団です。
もう一つは、女性経営者の集まりである『ウイング』など異業種交流グループに参加する機会を利用して、短期間では直接利益にならなくても長期的には効果が得られるようなヒントを女の感性で捉え、会社経営に生かしています。 男性の場合、「直接自分の儲けにつながらない会はつまらない」と言われる方が多いのですが、私はそういった会に参加するメリットはとても大きいと思っています。
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―現在、苦労されている点はありますか? |
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田中:当社の保険部門と介護支援部門は、郡上郡唯一24時間365日いつでもサービス提供が可能です。 スタッフは2名の男性社員以外は女性で、家庭との両立の問題を避けることができません。私は、仕事をご主人に理解してもらうためには、「楽しかったから、また行かせてね」と言葉に出す事を積み重ねる『言葉の理解』が重要だと思っています。女性も生き生きしていた方がいいと男性も絶対思っているはずですし、 お子さん達にとっても、生き生きしているお母さんの方がいいのです。また、女性も1人の人間として、自分の長いライフサイクルの中で、何がやりたいかということを考えなければいけません。 男性の意識を変えようなんて、大げさな事じゃなくて、まず自分が楽しんで、生き甲斐を持ってやれるかどうかという部分だけ考えてもらうことにしています。 自分が変わることによって周りが変わって、理解が生まれると信じています。
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―女性起業家に対する支援策について、思われることはありますか? |
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田中:私は商工会議所の女性企業支援セミナーを受講しその成果を生かして起業しましたが、当時の仲間による同窓会を継続することによって情報交換も行っています。また、県主催の『女性大学』にも行きました。セミナー等を出られた方達は、何事も結構一生懸命考えられる方が多いのですが、それがなかなか地元では生かされていないようです。それなりの考えを持って、あれだけの講義を受けられた方達ですので、行政もそういう人達の意見を聞くような場があればいいのになあと思っています。本当に頑張っている人が認められるような行政の取組というのがあったら、もっと変わっていくのではないかと思います。
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―これからの展望についてお聞かせください? |
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田中: “ノバ”の意味するところの『新しい星』になって地域のお役に立てればいいなと思っています。 福祉施設では、「のんびりとくつろげるような小さいデイサービスセンターを町中にたくさん欲しい」という声をこの頃よく聞きます。『託老所』といったような、ある程度元気な人が気軽に出掛けて、和気あいあいとくつろげる場所がたくさんあればいいなと思っています。そして、今活躍しているヘルパーさん達が、そういう場でも活躍して頂けるような展開にしたいというのが大きな夢です。行政にまかせるだけではなくて、足りないものを出来る人が出来ることからやっていく、それをみんなで応援できるシステムが形づくられればいいと思っています。
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最後に一言、社員やヘルパーさんの働きぶりには本当に感心しています。見ているだけで気持ち良くなります。本当に有り難いことです。この思いをずっと持ち続けてもらえるようにしていかなければいけないと痛感します。そういう思いをずっと持続させるのが、私の仕事です。
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■有限会社 ノバ 〒501-4223 郡上八幡町稲成841-1 TEL(0575)66-0073 FAX(0575)66-0322 E−mail:noba@quartz.ocn.ne.jp |
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