プレス発表資料

平成16年5月17日
(財)岐阜県産業経済振興センター

岐阜アパレル産業の中国市場展開に関する調査研究」結果について

□調査研究の趣旨
・ 岐阜県アパレル産業では、国内アパレル市場の縮小が続く中、成長著しい中国市場への注目が高まっている。とりわけ、中国政府は2005年には卸売、小売等の各種規制を緩和することを公約しており、中国市場への参入障壁は低くなると見込まれる。
・ こうした状況を踏まえて、岐阜アパレル産業の中国市場参入の検討を支援するため、華東地区の婦人服市場を中心に市場調査を実施するとともに、販売方策について検討を行った。
・本調査研究は、学識経験者、アパレル産業界等による研究会の助言を受けて実施した。

□調査研究結果のポイント
・ 中国の大型百貨店での婦人服販売は大幅に増加しており、富裕層のアパレル需要が拡大している。
・ 上海では、ヤング、ファミリー層を中心に多数の外資系ブランドが参入しており、日本を含む外資系ブランドの販売シェアは高まっている。但し、岐阜アパレルが得意とするハイミセス市場では外資の参入が少ない。
・ 一方、中国アパレルメーカーも企業数、売上高、利益とも増加しており、国内富裕層の需要獲得に向けて、SPA(製造小売業)が台頭してきている。
・ 上海で実施したアンケート結果では、日本のアパレルブランドに好感をもつ高所得者女性は44%(「非常に好き」+「まあまあ好き」)であり、一定の支持を得ている。
・ 岐阜アパレル産業に対するアンケート結果によると、現在中国で販売している企業は4.3%。また、今後販売したいと考えている企業は31.5%。
・ 杭州市での出展評価では、日本的な色、柄、素材のアパレル商品に対して中国バイヤーの良い評価が得られた。
・ ブランド力、販売力が弱い岐阜アパレル産業が中国市場に参入する際には、「日本」ブランドを集めた不動産事業を活用することで販売力を強化することが有効。

□担当者コメント
・ 拡大する中国の婦人服市場を巡る競争が激化する中で、岐阜アパレルが得意とするハイミセス市場は有力ブランドの参入が少なく、岐阜アパレルが市場を獲得できるチャンスがあると考えられる。
・ 市場を獲得するためには、日本の特色を打ち出して差別化する必要があり、日本ブランドを活用した販売事業の展開が有効と考えられる。

【問い合わせ先】
(財)岐阜県産業経済振興センター 企画研究部 長尾尚訓
TEL : 058-277-1082 FAX : 058-277-1095 E-mail : nagao@gpc.pref.gifu.jp

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