プレス発表資料

平成16年5月17日
(財)岐阜県産業経済振興センター

岐阜県中小企業のIT活用事例調査」結果について

□ 調査研究の趣旨
県内の中小企業の中で、ITを企業経営に活用している事例を調査し、中小企業におけるIT導入の効果、アイデア等を報告書にとりまとめて広く紹介することで、県内中小企業のIT活用の参考になるように、事例集としてまとめた。
 
□ 調査研究結果のポイント
・製造業(木製品製造業)の中で、LANでつなぐシステムを導入した結果により、これまで1ヶ月以上かかっていた納期を3日〜10日に短縮し、事務員を4人削減することができた。さらに納期短縮が図られたことで、在庫と倉庫保管料を削減することができた。
 ・3次元CAD、CAMを導入した企業は、いち早い対応により、大手との直接取引ができるようになった他、加工シミュレーションという新たな分野に進出することができた。
 ・ネット販売でECサイトを構築し、直接販売を行った結果、高付加価値な特殊ねじの需要を取り込むことができ、特殊ねじを標準化してより安価に販売できるようになった。また、その結果をきっかけに新たな顧客を獲得することができた。
・小売業における本部と店舗をつなぐLANを構築して、店舗のパートマネージャーに責任と権限を与えるとともに売上管理に必要となるデータを得られるようにした。その結果、パートマネージャーが前日のデータを反映した対策をとることが可能となり、一人1時間あたりの生産性は1800円から3000円に飛躍的にアップした。
 ・サービス業における不動産情報検索サイトで、不動産情報をデータベース化してホームページにて適切な物件を検索できるシステムを構築した。その結果、仲介業務の効率が向上するとともに仲介部門の売上が2000万円から1億800万円にアップした。また、多くの顧客を集めることができ、自社の仲介件数を増やすことができた。
 
□担当者のコメント
「IT」という字形ばかり先行しているが、まず本業で経営者がITを導入することについての具体的な目的を明確にしないと、手段であるITを活かすことができない。
IT導入をより大きな効果につなげるためには、経営者がITの本質をよく理解し、自社に適切なIT導入を決めることが重要である。

【問い合わせ先】
(財)岐阜県産業経済振興センター 企画研究部 野田忠利
TEL : 058-277-1085 FAX : 058-277-1095 E-mail : noda@gpc.pref.gifu.jp

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